顎関節とJ.スプリント(J.Splint)

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伊沢歯科医院

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睡眠障害


■ 睡眠とは

大木幸介先生は睡眠について解りやすく記しているのでここで紹介しておきますと、脳幹網様体のA1〜A7神経核はノルアドレナリンと言う神経ホルモンに依り機能しているが、夜はこのホルモンが衰退し、眠りにつくと言う、が夜間分泌されると夢を見たり、不眠症となる。


A系列の活動を調整すると言うB系列はセロトニンと言う神経ホルモンに依り作動するが、本ホルモンは睡眠を誘うと言う重要な働きがあり、その為B系列は古くから睡眠中枢として知られ、セロトニン分泌により、覚醒、運動、活動に関わるA系列全般の活動を鎮め眠りに入ると言われている。


又、恒温動物である我々人間は脳のどこと特定できない部分の働きにより、脳及び体の内部温度を積極的に下げる事により睡眠が始まると言われている。
「歯ぎしり」や「強烈ないびき」はこのシステムにとって好ましくないと思われる、最近ではこの「大きないびき」を睡眠時呼吸障害と考えており、実は女性のほうが多いとも言われている。


J.Splintの使用で睡眠障害の改善を見た例を多く経験しているが、以上記したシステムが何らかの原因により乱れていた所に何らかの影響を与えて、本来の状態に戻り“ねむれる”様になったのではと考えている。
夜間トイレに起きてもすぐ眠りにつけるとか、朝まで途中起きる事なく眠れるようになったと言う事を良く聞く。

■ 睡眠時の眼球運動(REM)と顎運動

新生児を蒲団に寝かせ自由に運動している所を観察していると勝手気ままに体、手足を動かしている様であるが、各部分ポイントを設定し、コンピュータ分析してみると各関節を中心にあらゆる限界運動をしている事が解った。


胎児は母体に在っても色々な動きをし、筋肉、関節を動かし、それに伴う神経線維の髄鞘化を計り、又神経回路の構築をしていることは以前から知られていた、睡眠時の急速な眼球運動(REM)も、何らかの緊急事態に備えて設定され、これに関わる、動眼、滑車、外転神経が、瞬時にこの運動に関わる諸筋肉に仕事をさせ、しかもスピードと言う厄介な条件を満たさせて敏速な対応を可能にし自己防衛の一助にする為常に準備されているシステムなのではないかと言われている。


顎(下顎骨)の運動も咀嚼器官としてだけでなく、自己防衛及び攻撃の役割を担う意味で常に必要とされる動きが怠りなく行われる様に睡眠時にも設けられているのだと思われる。


その意味で睡眠時の顎の運動は生理的なものであり、必要な運動であると考えられる。しかし顎の上、下、左、右、前、後、の6つの動きの中で抗重力筋(閉口筋)の過度の収縮が色々な問題を起こしているのではないか。


昼間5Kg以上もある頭を適切な位置に設定する為、脳と言うコンピュータの情報処理で、各筋肉に適切な緊張を与え、適切な脊椎のカーブを作り各椎間板に均等に圧力を分散させ、様々な我々の体の動きを可能にしている。


しかし睡眠時、強烈な歯ぎしり(特にクレンチング)時に於いては閉口に関わる諸筋の異常な収縮が起こり、又頚椎の後方にある後頚筋群にも、これにも増した収縮が当然存在し、この結果、昼間の椎間板の圧迫からの開放を目的とする睡眠なのに、この時点で更なる圧迫が加わるものと考えられる。


このような状態は、希ではなく、睡眠の質を損ね、起床時の疲労感を訴える事が多いようである。


椎間板の圧迫は脳からの情報量及びスピードを変化させ好ましくなく、速やかに通常の状態に戻す必要があるものと思われる。